私は最強ビンボー女!

馬鹿な女が行きます!

どういうこと・・・?


相変わらず全く話が見えない。





「お前は何も知らなかった。そうだろ?

悪いも何もない。関係ねぇよ。」


「関係、あるっ・・・!

私は、あの人の、娘・・・小野家のあと、とりで・・・あなたたちの・・・婚約者。

関係、あるに、決まってる!」




くしゃり

顔を歪ませたのは、緋月ちゃん。


それは、身体の痛みからではなさそうだった。





「無知は、罪だよ。」








暗い声で、それでも真っ直ぐに彼方を見つめる黒い瞳。





「話さなきゃ・・・謝らなきゃ・・・駄目。」








ぐっと唇を噛み締めて、瞳に光るモノを押さえつけた緋月ちゃん。


彼方は、それをじっと見つめて――苦笑した。






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