私だけ好きだと思ってた。
カゴを店員さんに渡したとき、なぜか手を掴まれた。
私はびっくりして顔をあげると、
「え…なんで…」
そこには藤谷くんがいた。
藤谷くんは、
「バイト。」
と一言だけ言い、精算した。
お金を払って袋を受けとる。
それまでの間がすごく気まずく感じた。
私はそのまま足早に去ろうとした。
すると、腕を掴まれた。
こんなことをするのはこの場に一人しかいなくて、それも私のことが嫌いな人。