私だけ好きだと思ってた。


「……」


藤谷くんはずっと私を睨んで黙っている。


やがて藤谷くんは私の腕をそっと離した。


まだ心臓の動く速さは収まらないけど、藤谷くんを振り返って上手く作れているかわからない笑顔で

「好きな人と仲良くね。」

と言った。


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