＊正しい姉弟の切愛事情＊

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美人だったお母さんの血なのか、瑞貴は最初に会ったときから綺麗な顔をした男の子だった。



私のことを「一歌ちゃん」と呼んで後ろからぴょこぴょこ付いてくる姿は本当に天使みたいで、

可愛い弟ができたことは密かに私の自慢だった。


瑞貴の方も、新しくできた姉に素直になついてくれていた。


今思うと、私と瑞貴は少し似ていたのかもしれない。



親に甘えるのが下手で、何かあってもすぐには言い出せず、我慢をしてしまうところなんか特に。



瑞貴の母はシングルマザーだった。


結婚をしないまま子供を産んで、働きながら瑞貴を育ててきた。