【完】隣の家のオオカミさん
絆創膏貼ってただけなのに!
変な勘違いしないでよね!
「お、お腹空いたっ。どいて!」
肩を押してわたしの上からどいてもらおうと思ったけど、大上くんは動こうともしない。
あのぉー……大上くーん?
「喰わせろ」
「う、うん。今からご飯作るから……っ」
視界いっぱいに映る大上くんの顔。
目を閉じる暇もなく塞がれた唇に肩を押していた手の力が抜ける。
次第に貪るような口づけに変わっていき、頭がついていかない。
なんなのよ、これは。
どうやって応えればいいのっ……
酸素を求めて口を開けばすぐに舌を滑り込ませられ、わたしを離してくれる様子はない。