【完】隣の家のオオカミさん
適当に空いていた席に座る千絵の隣に腰をおろす。
「や、やってないから。まだ何もしてないよ」
「まだ?」
「っ、はい……」
顔が熱いんだけど。
汗が全然引いてくれないんだけども!
「ふーん。なんか、意外ね。大上って我慢強い方なんだ」
言ってる意味がよくわからなくて小さく首をかしげる。
「ま、大切にされてるのね」
「そうかな……」
「つき合って一週間ですぐ押し倒しちゃいそうだよね、大上って」
お、押し倒すって……えぇと、つまりそういうことよね。
昔の大上くんならそうかもしれないね…。うん。