【完】隣の家のオオカミさん
たわいない話をしながら二人で帰るこの時間が好き。
この時間がいつまでも続けばいいって思うの。
過去は振り返らない主義だから──
ねえ、わたしもその言葉にのっかってみようかな。
今の彼女はわたし。
過去は過去。
もし、美里ちゃんが大上くんのことを好きだと言ってもわたしは負けない。
思う気持ちは負けないもん。
綺麗に輝く夜空の下、星空に強く願った。
いつまでも幸せなこの時間が
長く続きますように───……
「今日は何にしよっかな」
「俺、もう焦げた魚は食いたくねーからな」
「そ、そんなに焦げてなかったよね…?」