【完】隣の家のオオカミさん

洸汰さんの隣に座っていた男の人がコップ片手にこちらに距離をつめてくる。


洸汰さんはトイレへ行くらしくさっき席を立ったのだ。


ひとりになって誰とも話をするわけでもなく運ばれてきた料理たちに視線を向けていると、いきなり話しかけられた。



「いえ、彼女ではないです」



ニコッとして愛想良く言葉を返す。

そりゃあ、いきなり顔も見たことない女の子をつれてきたら気になるよね。


気晴らしにと思ってわたしをつれてきたのかな、洸汰さんは。



「えー?じゃ、どういう関係よ?」



ど、どういう関係だと言われても。困るなぁ……どうしよ。なんて答えれば……


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