【完】隣の家のオオカミさん
グッと顔を近づけられて思わず息を止めてしまった。
ち、近い。近い近いっ!
「かーわいいなー」
語尾に音符マークがつきそうな話し方。
なんでそんな余裕な顔してるの。。
わたしの頭の中はこんなにも大変なことになってるのに。
ドキドキうるさすぎて胸が苦しい。
「もうさ、いっそのこと同棲しちゃう?」
ど……っ!?
「同棲!?」
「うん。家賃もったいねぇと思わね?」
冷蔵庫に背を預け寄りかかる大上くんは、ははっと笑った。