【完】隣の家のオオカミさん
夏休み、不機嫌オオカミ
熱く照りつける太陽の下、真っ青な空、キラキラと輝く水面。
海辺には水着姿の人たちでいっぱいだ。
「海だぁー!」
砂浜まで駆けていき、思わずそう叫んでしまった。
日が反射してキラキラしててとても眩しい。
爽やかな風が吹き抜けワンピースをなびかせながら振り返る。
「大上くーんっ!」
大きく手を振って呆然と立ち尽くしている彼に声をかける。
呆れ顔をわたしに向けながらもこちらにやってくるその姿ににっこり笑いかける。
「そんなムスっとした顔しないで。海だよ?楽しもうよ!」
「まじ暑い」