【完】隣の家のオオカミさん
「あれ?郁磨は?」
洸汰さんはレジャーシートやらいろいろ準備しているところだった。
みんなの荷物はあるのに誰ひとりここにはいない。
洸汰さんだけ。
「ちょっと散歩してくるそうです」
「そっか。日向子ちゃんも着替えてきな!千絵たちは先に行っちゃてるから」
そっか。みんな着替えに行ったんだ。
着替えのバッグを抱えて洸汰さんに一言言ってからわたしは更衣室へと向かった。
夏休みが始まってまだ一週間。
千絵のお誘いを受けてわたし達は海へと来ていた。
計画したのは洸汰さんだそうです。