【完】隣の家のオオカミさん
ごろりとベッドに寝転がり天井をぼんやりと見つめた。
買い物に行かなければならないのに…やることはまだあるのに……と思いながらも、体は起きあがることを拒否した。
うとうとしながら、少しだけ目を閉じるだけ、お昼寝はしない、と言い聞かせてたのにいつの間にか意識はぷつんと途切れていた。
真っ暗な中にわたしは立っていた。
誰かがわたしの名前を呼んでいる。
でもわたしはそこから動くことはできなくて。
暗闇にだんだんと目が慣れてきておそるおそる一歩足を踏み出した。
もう一回名前を呼んで。
ねえ、さっきわたしの名前を呼んだのは……
『ごめん、日向子』