腕枕で眠らせて
「……あ…」
途端に、自意識過剰になっていた心が弾けた。
穏やかに微笑む目の前の笑顔に、罪悪感が沸いてきた。
「あの…すいません…」
言い掛けたところで、お店の人がホウキとチリトリを持ってテーブルへやってきた。
足下を掃いてくれる店員さんに邪魔にならないように立ち上がって、チリトリに掃き込まれる硝子の欠片を見ていると
「…割れても硝子は綺麗ですね」
いつの間にか同じように立ち上がっていた水嶋さんがポツリと言った。