腕枕で眠らせて





紗和己さんの隣で眠った朝に、私の目を覚まさせたのは瞼の裏に踊る光だった。



チラチラと、朝陽が妖精のように私の閉じた瞳の上を舞っていく。


そのあまりに煌めかしい刺激に、頭がゆっくりと睡眠から覚醒していった。


「ん…まぶし…」


手で目元を覆いながら開いた瞳に映ったのは


「…あ…サンキャッチャー……」



窓辺に飾られた蒼翠と橙の硝子のオブジェだった。






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