腕枕で眠らせて
なんかもう、紗和己さんてスゴいなあ。
ただでさえイケメンで性格もいいのに、美味しい朝食が作れて、掃除も洗濯もキチンと出来るとか。
前々からなんとなく思ってはいたけれど、彼の新しい一面を知って更に強く思う。
紗和己さんって…すごいモテそう。
「またいつでも泊まりに来て下さい」
私を家まで送る車の中で、紗和己さんはハンドルを握りながら言った。
「本当は今日ももっとゆっくりしたかったけど、お互い仕事がありますもんね」
前を見ながら眉毛を下げて残念そうに笑った紗和己さんの言葉に同意しながらも、私の頭は別な事を考える。
「…紗和己さんって、モテるでしょう?」
口に出すか迷ったけど、溜め込んでまたモヤモヤするのはイヤなので思いきってみた。