腕枕で眠らせて
「…見ていいですか?」
「…はい」
水嶋さんの大きな手がゆっくりと紙袋に浸入し片手で器用に梱包を解いてサンキャッチャーを優しく取り出した。
シャラリと金具や硝子の擦れる音がして、キラキラの硝子達が姿を見せた。
淡い青と翠のビーズ硝子が震えて、一回り大きい薄橙色のクリスタル硝子を揺らす。
大きな手でそれを大切そうに持った水嶋さんが、目を細めた。
「すごく…綺麗です…。
ありがとう、鈴原さん」
低くて優しくて、少し儚くて
でも偽りない嬉しさを滲ませたその静かな声を聞いたとき
私の目から涙が零れた。
「…ごめんなさい……水嶋さん…」