腕枕で眠らせて



「集中してたから受信音気付かなかったなあ」

なんて呟きながら早速チェック。そして

「…あ」

もうひとつ声を溢してみたり。


だってそれは。たった10分前に送られてきたばかりの水嶋さんからのメールなんだもん。



今日はお呼び立てしたのにバタバタしてしまってすみません、という丁寧なお詫びと来月分の発注の書かれたメール。


発注はともかくとして、やっぱり水嶋さんてば律儀。と思いながら見た時計は夜中の二時。こんな時間まで起きて仕事してるのかと思わず感心。


なんとなくそれに応えたくて。私も夜中の二時に即返信してみたり。



そしてそれを送ったわずか数分後。


【御返事ありがとうございます。こんな時間にすぐ返信頂けてビックリしました。起きてらしたんですか?】


と、水嶋さんが目をぱちぱちさせてる顔が浮かぶようなメール到着。



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