血染めの鎖
牛小屋から離れた奴隷専用井戸。


決して奴隷の水分補給のための井戸ではなく、奴隷が仕事するに当たって使う井戸という意味での『専用』だ。


奴隷少女のように、平気で顔を洗うという真似をすれば、フツーの奴隷なら今ごろ首スパーンだ。



「……で、今日の仕事はなんでございますかァ?リーク様ァ」



小馬鹿にしたような口調で問う少女の頭をガシッと掴み、井戸水を汲んだ桶の中に顔を突っ込ませる王子。


窒息死になろうが王子は知ったこっちゃないという風に、王子は涼しい顔で少女の頭を離さない。



………や、ホント死にますって。

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