血染めの鎖
⇒魔族と青年
*
ドシン、ドシン
重々しい音を響かせて近づいてくる、その巨体。無数もある目をギョロつかせて、一言で言えば『気持ち悪い』。
[人間ノ臭イスル、思ッタ。ホントニ居タダナァ]
にちゃあ
唾液と赤い液体の混ざったものがねばつき、魔族が歯をみせて笑うとそれらがぼたぼたと地面に落ちた。
あまりにも唐突に現れた魔族に、村娘の体は無意識にカタカタと震えだす。
「魔族が活発に動くのは夜、つまり僕たちはいま命が危ういというわけか」
「!」
ぎゅっ、と。震える村娘を抱きしめ、そうポツリと呟くリーク。
無意識なのか、村娘の顔が紅くなっていることに気づいていないリークは天然なのか、天然タラシ男だったのか。
ドシン、ドシン
重々しい音を響かせて近づいてくる、その巨体。無数もある目をギョロつかせて、一言で言えば『気持ち悪い』。
[人間ノ臭イスル、思ッタ。ホントニ居タダナァ]
にちゃあ
唾液と赤い液体の混ざったものがねばつき、魔族が歯をみせて笑うとそれらがぼたぼたと地面に落ちた。
あまりにも唐突に現れた魔族に、村娘の体は無意識にカタカタと震えだす。
「魔族が活発に動くのは夜、つまり僕たちはいま命が危ういというわけか」
「!」
ぎゅっ、と。震える村娘を抱きしめ、そうポツリと呟くリーク。
無意識なのか、村娘の顔が紅くなっていることに気づいていないリークは天然なのか、天然タラシ男だったのか。