そして 君は 恋に落ちた。
元はといえば瀬川君が先に帰ったからでしょっ!…とは言えず。
「……すぐ帰ったわよ」
聞き耳立ててる人たちに気をつけながら、小さく答える。
「マジで?」
「うん。あれからすぐ店出て春日さんの家で飲み直した」
会話に、思わず口に運んだキュウリを落としてしまった。
そんな私を無視して男二人は私の部屋の間取りとインテリア、ついには素顔について話し始める。
「……だよなー」
「ああ、思ったよりスッピン綺麗だった」
「そうなんだよ。でもコイツめんどくさがって顔洗わずに寝るんだぜ」
「へぇー。昨日はちゃんと洗ってたよ、なぁ?」
……誰か、私を気絶させて下さい。
それか麻酔銃を!
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