そして 君は 恋に落ちた。
後ろからは私を呼ぶ声。
でも、私はもう止まらない。
これ以上見たくない。
彼の隣にいるのが私じゃない事実……
そんなもの、知りたくない。
自動ドアを出てすぐ、力強く腕を捕まれてしまった。
「…やっ 放してよ!」
「―――無理」
言って、私の手首を掴み来た道を戻る。
いい加減、彼の考えが分からない。
マンションの自動ドアの中に入ると彼女が心配そうに待っていた。
それを見て、罪悪感で一杯になる心。
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