そして 君は 恋に落ちた。






……何だ?



こんな姿の先輩は初めてで。

俺は彼女の様子をジッと見ていた。




「あ、えっと…」



顔を赤らめ何か言いたそうなその表情に、「待ってますから、ゆっくり片づけて下さい」と笑って見せた。
それに小さく返事をすると、慌てたようにデスクを片付けていく先輩。

その姿をエレベーター前で見ながら、何故か心拍数が上がる俺。




先輩は何に慌てているのか、床に躓きながら俺の元へと急ぐ。


それを見て俺は安心させるように笑った。



「行きましょうか」




エレベーターのボタンを押し先輩を先に乗せると、先輩は戸惑いながら乗り込んだ。


その後に、自分も続く。

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