そして 君は 恋に落ちた。



俺がその真意を探るように見つめていると、


「お願い……ちゃんと思い出にするから……」



掠れた声。


俺の理性は瞬間、崩れ去った。




「……立てますか?」







引き返すなら今だ。


だって、あなたには瀬川さんがいるでしょう?



そう、俺自身に言い聞かせるのに。



「僕の家に行きますか?それとも、先輩の家がいいですか?」


出てきたのは、そんな言葉。





家に入れるのはダメだ。


でも、俺のテリトリーに入れたい。



……矛盾だらけだ。




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