そして 君は 恋に落ちた。
「ハァ……いいですか…?」
息を耳に吹きかけ彼女に問うと、目をぎゅっと閉じて何度も頷いた。
それを見下ろしフッと小さく笑うと、先輩の赤く色づいた唇に、自分のそれを押し当てる。
「……ンッ」
だんだん深くなる口づけ。
それに合わせるように、先輩の閉じた瞼から、力が抜けたのを見た瞬間―――
彼女の悲鳴を、口の中で受け止めた。
もう、頭の中の声は聞こえない。
今はただ、彼女の全てを堪能したい。それだけ―――…
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