そして 君は 恋に落ちた。



「なぁ、買い物付き合ってやろうか?」



休憩ルームにつくなり聞こえた声。いち早く反応したのは、俺の隣の女の子。



「あっ 瀬川さんだぁ!」


甘ったるい声に嫌悪感を抱き、その声の主から離れるように一歩前に出た。



「……やだ」


同時に小さな返事が聞こえ、一緒にいた女の子達は信じられないと目を見開く。

目の前には、春日先輩と瀬川さんが座っていた。



「よし!今日はノー残業dayだな」


先輩の断りの返事をなかった事にして、瀬川さんが立ち上がった。


……てか、別れたんじゃないのか?この二人。




「あ、俺ピンク好きだからピンクの服は絶対買えよ!」


振り向きざま声を大にして言う瀬川さんに、明らかに怒った表情の先輩。


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