そして 君は 恋に落ちた。
きっと春日さんを探してるんだ。
その姿を追っていると、
「あの人随分変わったよな」
感心するような声色で林原が話し始めた。
あの人、とは春日さんの事だろう。
「営業の人が何人かそっちに見に行ったけど。あんだけ変わるって、女はバケモンだな」
林原の素直な意見に苦笑。
「俺、行くわ」
林原の肩を軽く叩き、そのまま食堂に足を踏み入れる。
特に気にしてない林原からの「おー」という返事が後ろから聞こえたけど、俺の思考はすでに彼女を追っていた。
昼休憩で賑わう食堂の中で、彼女はその変身ぶりに周りの視線を釘付けにしていた。
まあ、それだけじゃないけど。
瀬川さんが隣に座り、にこやかに話しかけているのを面白く思わない女性の視線も、釘付け中。
俺もトレーに今日の定食を乗せ二人を傍観していたら、そんな俺の視線に気づいたのか、瀬川さんは俺を見て一瞬口角をあげた(…ようにみえた)。
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