そして 君は 恋に落ちた。
「松田!こっち来いよ!」
ニヤリとした顔はすぐさま笑顔に変わり、俺に向かって手を挙げた。
それを見て、今日イチの笑顔になる。
「早く来いよ」と目の前の席に目を向ける瀬川さん。
俺は迷わず、春日さんの前に座った。
俺と瀬川さんが今日の定食の話をしてる最中、春日さんは周りの視線を気にして会話には入ってこない。
……それか、まだ俺を警戒しているのか。
「春日さんは鯖定ですか」
目の前の彼女の顔を覗き込むように話を振ると、予想だにしなかったのか、盛大に味噌汁を吹き出した。
「大丈夫ですか?」
「……大丈夫」
言いながら、テーブルに置いてある台布巾で拭き取る姿に小さく笑ってしまう。
……無防備過ぎでしょ。
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