そして 君は 恋に落ちた。



もしかしたら先輩は瀬川さんと付き合ってなくて。
二人はただの友達だったのかもしれない。


全ては、俺の勘違いだったのかもしれない。


……だとしても、誰かに縛られる気が無い俺には関係無い話なんだけど。






考えてると、急に先輩が崩れ落ちた。


……ヤバい。やりすぎた?


見下ろすと、彼女は肩で息をしてグッタリともたれかかっていた。



……よし。続きは夜だ。

そこで先輩に聞いて――…なんて。もし告白されたら正直面倒くさいな……。
それなら、普通に話して向こうの気持ちを探った方がいいか。


……なんてさ。

そんな考えもたなきゃ良かったのに。
そうしたら、あんな事にはならなかったのに。


おかげで横から攫われる事になるなんて、この時の俺には想像も出来なかった―――…












< 234 / 378 >

この作品をシェア

pagetop