そして 君は 恋に落ちた。
もしかしたら先輩は瀬川さんと付き合ってなくて。
二人はただの友達だったのかもしれない。
全ては、俺の勘違いだったのかもしれない。
……だとしても、誰かに縛られる気が無い俺には関係無い話なんだけど。
考えてると、急に先輩が崩れ落ちた。
……ヤバい。やりすぎた?
見下ろすと、彼女は肩で息をしてグッタリともたれかかっていた。
……よし。続きは夜だ。
そこで先輩に聞いて――…なんて。もし告白されたら正直面倒くさいな……。
それなら、普通に話して向こうの気持ちを探った方がいいか。
……なんてさ。
そんな考えもたなきゃ良かったのに。
そうしたら、あんな事にはならなかったのに。
おかげで横から攫われる事になるなんて、この時の俺には想像も出来なかった―――…
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