そして 君は 恋に落ちた。



当たり前のことを言う俺を不審そうに見る先輩に、俺は笑顔を貼り付けて――


「声、我慢して下さいね?」



唇を塞ぐ。













「ふ、ンン…………ん、」



甘い、鼻にかかる声。



初めは抵抗を見せたけど、その頑なな口を割って入れば、先輩は驚くほど従順になる。


それが、嬉しくもあり不安にもなる。



相手が瀬川さんでも同じようになるんじゃないのか……?





< 267 / 378 >

この作品をシェア

pagetop