そして 君は 恋に落ちた。




「金曜は……何をしていたんですか?」


小さな耳たぶを口に含んで、甘噛みする。すると、先輩は小さく声をあげた。

彼女の反応に、俺は今までにないほどの甘い声で囁く。


「教えて下さい。先輩」




俺を狂わせる全ては、その潤む瞳と、濡れた口。

そして、甘い甘い吐息。


頬を赤らめ涙を浮かべた瞳に、少し開いた唇。

それはもう、俺を誘う以外何が目的?





赤く色づく唇を掬うように合わせる。

息を吐く間もなく、激しく、柔らかく。



「―――ふ、……んっ」

「チュ… ほら、教えて下さい。
 金曜は、瀬川さんと、何をしていたんですか…?」



もう、欲望でおかしくなってる。



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