そして 君は 恋に落ちた。



「春日さん……」



キスの合間に、甘い息を唇に当てる。

そうすると、彼女は「ン…」と吐息混じりに唇を開くから。


ソレを見て、その隙間を埋めるように唇を合わせる。

激しく、優しく……







名残惜しく、ゆっくり唇を離すと、頬を赤らめ瞳を濡らす彼女がいた。



「先輩……

 続きはまた明日」


わざと唇を耳に当て、囁く―――



ほら。

俺が欲しくなったでしょ?







欲しがればいい。

俺だけに欲情すればいい。


俺は、いつでもあなたが欲しいよ――…






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