そして 君は 恋に落ちた。
3
愛の言葉もない。
そんなもの、私達には必要ない。
「……っ」
鈍い痛み。
一歩、一歩歩くごとに、お腹に痛みが走る。
シャワーも浴びずに部屋を出た。
松田君は今頃ベッドで寝ているだろう。
私達は、数時間後に“同僚”に戻る。
東の空は明るくなって朝を告げる。
……なのに。
私の瞳には歪んで見えた。
―――大丈夫。
後悔なんてしない。
だから、大丈夫。
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