そして 君は 恋に落ちた。
最初に感じたのは、頭が後ろに持って行かれるような衝撃。
次に、体全部覆われて。
最後には、彼の胸。……胸。
……ガチャン、とドアが音を立てる。
今のこの状況が、余りに一瞬の出来事で。
―――声も出ない。
ただ分かることは、
彼に、痛いくらいに抱きしめられてる
という事だけ。
「春日さん……」
彼の声が、体に響いて―――…泣きそうになる。
嗚呼……
どうして私の心を奪ったまま、放してくれないんだろう―――…
.