そして 君は 恋に落ちた。
「そうですね」
そう言った彼の感情の読めない表情と声に、一度息を浅く吸った。
「……松田君、いつ来たの…?」
小さな声になってしまって。不安げな自分の声にさらに胸のドキドキが加速する。
「昨日の23時過ぎですね」
答えながら向かいに座る彼に目を離せない。
……だって、やっぱり不機嫌な気がする。
「なん…」
「瀬川さんと小林さんからメールが来たんです。
開いたら、あなたがベッドに俯せで幸せそうに寝ている写真があって」
私の『何で』に被せるように説明した内容に、顔面蒼白。
彼はそんな私を見ず、サンドイッチの袋を破く。
「……びっくりしました。
まさかこの部屋に二人いると思いませんでしたし」
……怒ってます。間違いなく……
「……ごめ」
「いいですよ、別に。あなたと二人きりじゃなかったですしね」
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