そして 君は 恋に落ちた。
「仲直り……出来たんですね」
「良かった」と、顔を傾け嬉しそうに笑う彼女に、松田君の影から照れ笑いをする。
何だか恥ずかしい……
「………は?
え、あれ?………えっ その人―――…
あ、あ? ―――マジで!? えっ そうなの!?」
松田君の後ろにいた私に今気付いたのか、目をまん丸くして叫びに近い声を出しす友達。
「お前うるさい。近所迷惑だから」
「いやっ しゃーねーだろ!そりゃ誰だって驚くわ、んなもん!
お前の相手がおつぼ…ゴフっ」
「林原君うるさいわよ。
すみません。彼うるさい子で…」
「本当にすみません。キーキーうるさくて」
うずくまる彼を気にすることなく藤井さんと松田君は私に謝った。
……いや、逆に―――大丈夫?彼は……
「エレベーター来たから乗りましょう?」
痛がる彼を置き去りに、彼女であるはずの藤井さんは再度エレベーターのドアを開けた。
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