そして 君は 恋に落ちた。



「―――大丈夫だよ。

 絶対離さないから」





―――その言葉にどれだけ救われるか、あなたは知らないでしょう?



全部が夢で。

あの決意の日から、また始まるなら……


ちゃんとした形であなたを好きになりたかった。

あなたに、初めてをもっと違う形であげたかった。


もっと………

もっと、違うやり方で――――…







「ね、顔上げて?」

「…っく

 ……ぃゃ…ズズッ」

「大丈夫。ボロボロの泣き顔も全部、好きだから」

「―――っ
 ぜっ…たい、に、ヤ」

「ハハハッ
 すごい声…!」


……酷い。

でもさらに酷いのは、涙と鼻水でズタボロな私の顔。きっと……


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