そして 君は 恋に落ちた。



「そ――んなに俺を好きでいてくれたんですね。
 嬉しそう限りです」


茶化して言うけど。

声色が優しくて、怒ることもできない。




「……すき…」


だから、少し、素直になってみる………





「………………………ハァ…

 本当に爆弾落とすのうまいですよね。……わざとですか?」



ブツブツ聞こえてきたけど。
それよりも大きな溜息が不安を煽り心拍数が上がる。


でも、それもほんの一瞬で。


「きゃっ」

「後片付けは後で。

 とりあえず今は、あなたが欲しいです」


いきなり立ち上がり私をお姫様だっこすると、そのまま寝室まで歩き始めた。


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