そして 君は 恋に落ちた。
「もっと明るい服着たら?」
「うるさいよ。……でも待ってくれてありがと」
言いながらエレベーターに乗り込むと、瀬川君がフッと笑った。
「素直でよろしい」
私は頭上のその声を聞きながら、経理部がある5階のボタンを押した。
ゆっくり閉まるドア。それをボーッと眺めていると、ガコッと激しい音と共に、男性が一人乗り込んできた。
「すみません…っ」
その姿に、体は跳ねる。
「松田……お前ビックリさせるなよ」
「すみません!急いでて……って、春日先輩も乗ってたんですね。
おはようございます」
「おはよう…」
ヤバイヤバイ!
まともに見れないよぉ!
「ハルヒ?お前、顔真っ赤だぞ。風邪か?」
瀬川君の言葉に反応出来ずに俯いてると、4階の営業フロアにエレベーターは止まった。
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