そして 君は 恋に落ちた。
大きく息を吐き時計を見るとちょうどお昼時間になったばかり。
私は軽く机を片づけ食堂に向かった。
「お疲れさん!」
今日のA定食、鯖の塩焼きを箸で掴んだ時、ちょうどいいタイミングで瀬川君も私の隣に座った。
……って、隣はないでしょっ?!
「……ちょっと!隣に座るのはやめてよっ
せめて向かいに…」
「おっ 松田!こっち来いよ!」
私を完全に無視して彼を座らせるつもりだった私の向かいを指さす瀬川君。
―――もっとダメでしょっ!
「ちょっ そんな無理矢理…」
焦る私に気づかない“空気の読めない男瀬川”は「早く来いよ」なんて、いつもニコニコしてるのに今何故か真顔の松田君を迎え入れようとしていた。
……やっぱり機嫌悪いんじゃない…?!
「前失礼します」
声に気付き彼を見ると、私を見ることなく目の前に座った。
―――マジですかっ!
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