そして 君は 恋に落ちた。





『好き』……?




そんなの、私が知りたい。







もっと簡単な話だと思ってた。



重い荷物を捨てて、そしたら新しい自分に生まれ変わって、身も心も軽くなって――――…


そんな、簡単な話だと思ってたの。





なのに実際は―――


松田君を利用して、心は重くなって……彼を傷つけただけだった。





こんな事なら、死ぬまで大事にしておけば良かった。

正直に話して、彼に初めからちゃんと協力してもらえば良かった……。






「春日さん、松田君具合悪くて早退したから彼の分のファイル処理お願いしていいかな?」


「……はい。承知しました」




< 85 / 378 >

この作品をシェア

pagetop