そして 君は 恋に落ちた。
「じゃ、後頼んだ」
会計を済ませ終電ギリギリの時間。
瀬川君は逃げるようにタクシーを捕まえ帰ってしまった。
「はっ?!ちょっちょっと!」
「おう!じゃーなぁー」
………後に残ったのは、私と酔っ払い小林。
「はぁぁぁぁあ!
どうしろっつーのよ!」
一人で立つのもやっとな小林君を隣に、私は空に向かって叫んだ。
そして、仕方なく家に連れて帰ることにして、今は帰りの電車の中。
終電は朝同様の混雑した空間で。
ドアを背にした私に寄りかかるように小林君は夢の中にいた。
………黙ってれば格好いいのに。
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