夢見る空
会社に着いた。
「あれ?まだ電気が点いてる…」
大きなビルを眺めていると、まだ電気がポツンと点いているフロアを発見した。
「って経理部のとこじゃん!」
電気が点いていたのは19階の経理部のフロアだった。しかも一部だけ…
「良かった!まだ誰か残ってたんだ。」
だがまだ酔いは完全にはさめていなかった。
酔いが残ったままエントレスに入る。
華やかな印象で、会社の入口に立つ昼間の受付嬢の姿はなかった。
フロアの鍵を取り、うっすら明るいエントランスの隅にあるエレベーターに乗り込み、19階のボタンを押す。
流石に人気がない夜のエレベーターは少し不思議で怖い。
「あ…ついた。」
着くやいなや直ぐにデスクがあるフロアに急ぐ。
「あ…あったぁ!」
書類も鍵も見つかってフロアの鍵を閉める。
そしてエレベーターに乗ろうとした時…
「君…」