夢見る空


納得いかない私は同僚を追いかけた。





「あ、ありがとうございましたぁ~。」





このままで終わらせるものですか!











一体何が行けなかったのか…





何が間違ったのか…




どんな選択肢だったら良かったのか…





諦めの悪い私は必死で考えながら会社に入って行った同僚を探した。





「さすが大企業…すぐに見失うなんて…」




改めて勤める会社のビルの広さに感激した。






そうだ!会社の広さに感激してる場合じゃない!





もうすぐ昼休みも終わる!





なんとしてでも同僚を探し出して聞かなきゃ。








「……、その件なんですが…」










「こうなったら、手当たり次第聞くしか…」







ドンッ





考えこみながら、掃除が行き届いているピカピカの床を見ながら歩いていたので前から歩いて来る人など見ていなかった。





「いたっ……」





「あぁ…すまない。ケガは?」





「いえ、こちらこ……そ」





謝ろうとして顔を見た時…






私は言葉を失った…






うわ……カッコいい……






ぶつかった相手は(27歳位)の顔よし、スタイルよし、笑顔よし、眼鏡よしの爽やか男性だった。






「何か考えごとでも?」





その一言で我に返った。






「あ!そうだった!あの、一つ聞きたいんですが、経理部の佐野健吾ってご存知ですか?」





「佐野君?彼なら昼から会議…」





「ありがとうございました!」





「…」





私は直ぐに20階にある経理部のミーティングルームに向かった。






あ~もっとさっきの人の顔をみとけばよかった






あんな非の打ち所がない人が同じ会社にいたなんて…





今度いつ会えるのやら。





それでもまだどこに何があるのか分からない状態の中、こんな大きな会社で探すなんて無理。





それでも今こうして探さなきゃいけないんだから。
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