誠となりて~新撰組~
「失礼します」
ガンッ
勢いよく襖を開け山崎さんが治療している紫ちゃんのお爺さんの横へ腰を掛けた。
するとお爺さんはゆっくりと目を開き細い声で唸った。
「駄目だ、お爺さん喋っては」
「紫は鬼の子じゃ。いずれは拐われるかもしれない。お願いだ、守ってやってくれ」
山崎さんが制止を掛けるがそのままぽつぽつ死にそうな声で喋りだした。
「次の年の日の出を過ぎると。紫は急激に成長する。私の娘の子供だ、きっと美人になるだろう。お願いだから助けてく、れ。。。。」
そこでおじいさんは息を引き取り次の日には葬儀が行われた。