いつも危険信号たちの隣で?
一章 「惚れた、付き合え」
誰も私を見ていない
失ってしまうと誰も私自身を見てくれてはくれない。
お母さんに着せかえ人形にされたのは数知れず、夫と自分からうまれたにしては美しいすぎる容姿だから。
男子から告白されたことは数知らず、理由は容姿と身体の関係を結びながら遊びたいから。
女子から嫉妬されたことは数知れず、あなた達のほうが劣っているから。
全て、ね。
新しい高校生活に胸を膨らませる筈なく、新しい制服に着替えて、家から出て、学校に向かう。
明暗《めいうん》高校へと。