いつも危険信号たちの隣で?
「は!? 」

その声はAさんかBさんかCさんか私か分からない。

呆然とゆっくり宙に浮かぶAさんを見ていると、Aさんは急に地に落とされる。

「うぎゃああああ............ぐふ......」

左、右など急速で体を魚みたいにひねらせ、急にAさんはピクリと動かなくなった。

腹から落ちたが、あれはかなり痛い。

「あ、あいつは! 」

Cさんは指をさした方向を無意識で見ると、威勢した狼がいた。

ABCさんのように同じように崩しており、同じ学校の制服を着ている、ネクタイは校則でつけるはずだがつけていない。

背が高く、ワックスで固めた銀の毛並み。

鋭い紅玉の目に、耳に光るピアス。

顔は、かなり整っている。

目つきが鋭くて怖いイメージだが、鼻も高いし、やけに制服から見える肌が女子並に手入れがしてあるみたいに白い。

いや、これは狼の擬人化、かしら。

素直にかっこいいと思う。

まさかこんな人間もいるのね、私以外に。

「あいつは、茨城狼《いばらじょうおおかみ》の神月然《かつき ぜん》!! 」
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