林檎好きな彼 [短]
「よろしくねっ♪」

『よ…よろしくお願いします。』

私は 吃りながらも、
寺山先輩の手を握り返した。


「あっ!そーだ!!」

先輩は 何か思い出したように
ズボンのポケットに入った
タッパーを取り出して、
無邪気な顔で

「ほら!!林檎~♪」

嬉しそうに見せてきた。


『そんなに好きなんですか?』

「おう!! あの食感が良いんだよな!」

先輩の笑顔は すごく眩しく感じた。

先輩は タッパーの蓋を飽けて

「一個食べる?」


そう言ってくれた。
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