あさきゆめみし



けれど、彼はその場から全く動こうとしない。


「イオ!」


ガァンッと耳をつんざく音が鳴り、手にいやな振動が来る。


彼の立っている場所の隣の壁に穴があいた。



そう、これが最終警告。



「ねぇ…!」


最後は、もう泣き声混じりだったのかもしれない。

私がもう一度銃に手をかけた時、かすかに、でもはっきりとした声が私の耳に入った。


「ごめんな…アイ。」




それは、一瞬の出来事
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