潔癖症の彼は、キスができるのですか?
本を返却して、次借りる本を選んでいる間、大窪くんは、ジッと私を見ている。
「何?」
「いや、かわいいなーって思って」
「〜〜! は、恥ずかしいからあんまりそういうことは言わないでっ」
「うん。照れる顔が見たくてわざと言ってる」
「大窪くん、性格悪い!」
「好きな子はいじめたくなるっていうじゃん」
……本当に嬉しそうに笑う大窪くんを見て、ドキンと心臓が跳ねる。
なんで……。
「私なんかのどこが、好きになったの?」