私達の思い出
「あれ?千尋、どうしたんだ?」
私に声を掛けてきたのは、佐久間先生。タンクトップが似合う先生だ。
『黒崎先生に呼ばれて来たんですけど…先生、知りませんか?』
職員室にいるのは、佐久間先生と荒井先生だけだ。
「黒崎先生なら、腹が痛いって保健室にいるけど?」
『はーい、ありがとうございました』
そう言って職員室を出る。保健室は職員室の隣にある。
『失礼しまーす。あ、先生!!』
保健室に入ると、先生がベッドに横になっていた。保健室は机とベッドしかない、シンプルな場所。
「よぉ、千尋。悪いな、こんな格好で」
『大丈夫です。話って…何ですか?』
そう言いながらベッドの近くにある椅子に座る。先生も「よっこいしょ」と言って体を起こした。
「千尋、何で進路の紙…提出しないんだ?」
『…』
先生の言葉に、下を向いてしまう。私はまだ進路がはっきり決まっていない。この島に残るか、東京に行って大学に進学するか…
「先生はな、何人もの卒業生を見送ってきた。都会に行く奴もいた。この島に残って両親の仕事を受け継ぐ奴もいた。千尋はまだ若いんだ…色々な事を経験して、成長しなきゃな」
『先生…』
私に声を掛けてきたのは、佐久間先生。タンクトップが似合う先生だ。
『黒崎先生に呼ばれて来たんですけど…先生、知りませんか?』
職員室にいるのは、佐久間先生と荒井先生だけだ。
「黒崎先生なら、腹が痛いって保健室にいるけど?」
『はーい、ありがとうございました』
そう言って職員室を出る。保健室は職員室の隣にある。
『失礼しまーす。あ、先生!!』
保健室に入ると、先生がベッドに横になっていた。保健室は机とベッドしかない、シンプルな場所。
「よぉ、千尋。悪いな、こんな格好で」
『大丈夫です。話って…何ですか?』
そう言いながらベッドの近くにある椅子に座る。先生も「よっこいしょ」と言って体を起こした。
「千尋、何で進路の紙…提出しないんだ?」
『…』
先生の言葉に、下を向いてしまう。私はまだ進路がはっきり決まっていない。この島に残るか、東京に行って大学に進学するか…
「先生はな、何人もの卒業生を見送ってきた。都会に行く奴もいた。この島に残って両親の仕事を受け継ぐ奴もいた。千尋はまだ若いんだ…色々な事を経験して、成長しなきゃな」
『先生…』